糀屋のイベント2026.4.30

『あまざけ造り(2/23)&酒饅頭作り(4/5)』発酵ワークショップ2026 開催レポート

手造りの良さってどんなところだと思いますか?

 

「単純に楽しいから」

「興味があって」

「健康のために」

「自分好みの味に作れるから」

 

理由はいろいろあると思います。

 

 

美味しいものはなんでも便利に手に入るし、『手造り』は、意識しないと一生やらずに過ごせてしまうのが今の効率重視の時代、、

 

それに、めんどくさかったり実際失敗するリスクもまぁまぁある。

「忙しい中時間を割いてわざわざやることでもないよね~」

こんなネガティブな意見にも素直に頷ける自分がいます。

 

それでも、こういったお仕事に携わっていると、やぱり手造りを心から推します!

 

 

手造りで糀と酵母の魔法に触れる


じゃあ、どうして手造りなのか??

何が良くて手間を惜しまず造るのか??

 

その理由を一番うまく言い表してくれているのが、今回のワークショップに参加してくださった方のひと言でした。

 

「できた瞬間、なんかじんわりきた」

 

あまざけが仕上がって、初めてひと口飲んだときの幸福感。それがとてつもなくうれしいと話してくださいました。

美味しかったのもあるだろうし、達成感も感じただろうし、、、

でも実際にスーパーで買えば200円もしないあまざけもあるのに、

なぜ手造りに魅了されるんだと思いますか?

 

 

きっとそこには、「自分の手でつくった」という事実が生む多幸感が溢れているのではないでしょうか。

うれしさと幸せな気持ちと美味しさと感動と、、

いろんな感情がポジティブに混ざり合ってできた『幸せ』という感情を手造りを通して感じていただけるはず。

糀のような生きものを扱う手造りの面白さは、その味や美味しさが毎回違うというサプライズもはらんでいます。

本にも、商品の説明文にも書いていない、体験した人だけが得られる気持ちです。

 

 

 

 


あまざけ造りワークショップ ― 糀の力を手のひらで感じる ―

2/23(祝月)は、米糀を使ったあまざけ造りワークショップを開催しました。

 

 

 

あまざけには2種類あることをご存知ですか?

酒粕を溶かして作るものと、米糀と炊いたごはんだけで発酵させるもの。

 

今回取り組んだのはもちろん後者、ノンアルコールで砂糖不使用、原料はシンプルにお米のみの「糀から造るあまざけ」です。

 

 

材料は炊きたてのごはんと、米糀と、お湯だけ。

炊飯器で仕込むことで糀が米のデンプンを糖に変え、自然な甘みが生まれてくる。

 

 

その仕組みや糀についてのお話も加えて、デモンストレーションを行いました。

ポイントになるのは温度管理。糀が最もいきいきと働く温度は55〜60℃なので、高すぎれば麹菌が死んでしまい、低すぎれば発酵が進まない。

この温度については最重要事項としてお伝えいたしました。

生きものを相手に、きちんと向き合って丁寧に扱うことで、ちゃんと応えてくれる。それが醸造の仕事の醍醐味です。

 

 

仕込み後、保温しながら8〜10時間発酵させることで完成するあまざけは、コクがあってやさしい甘み。

 

 

 

 

試飲をお出しし、今回のサブテーマとなる黒糀のあまざけや発酵料理を堪能して頂きました。

 

砂糖の代わりに調味料として活用したり、ドレッシングやアイス、漬物などいろいろな食べ方をご紹介しました。

あまざけの使い道は、実は無限大に広がっています。

 

 

 

 

 


手造り酵母の酒饅頭づくり ― ふっくら美味しい酒種酵母 ―

4/5(日)は、酒饅頭づくりのワークショップを開催。

 

 

酒饅頭とは、酵母を含む「酒種(さかだね)」を使って生地を発酵・膨らませる、昔ながらの和菓子。

イーストを使わず、自家製酵母だけで作るのが最大の特徴です。

 

 

 

 

今回使用したのは、事前に仕込んでおいた自家製酵母。もちろん弊社の米糀で育てたもので、ガラス瓶の中でぷくぷくと元気に泡立っています。

ビンの蓋を開ければプシュっとガスがぬけ、まるで生きてるよう。そう、これは本当に生きものを育てているんです。

 

 

酒種を小麦粉と合わせ、生地をこねるデモンストレーションを。

試食用はすでに発酵させておいたものを使います。(時間がかかるので、工程に工夫が必要です)

 

あんこは市販のあんこを使ってもいいのですが、今回は白あんに白みそで味をつけ、より糀屋らしい酒饅頭を用意しました。

甘さは控えめ。皮の素朴な風味と合わさったときに、ちょうど良いバランスになるように調整しています。

 

 

 

 

成形は意外と難しくて、あんこを包む手つきに「あれ、破れそう……」と苦戦する方もいましたが、それも愛嬌。

形が多少いびつでも、蒸し上がれば手造りらしさが。むしろそのほうが「自分で作った感」があっていいんです。

 

蒸し器でふっくら蒸すこと約15分。ふたを開けた瞬間のあの湯気と香りは、何度見ても飽きません。

できたての酒饅頭を口に運ぶと、皮はしっとりもっちり、ほのかに酵母の風味がして、そこはかとなく優しい味。

「こんなに違うんですね」という声をいただきながら、みんなでいただきました。

 

 

 

※後日談※

実際におうちで作ってくださった参加者さんより「上手に作ることができました!」と感想をいただきました。

ご自宅でもすぐに試せるように酵母もお付けしたので、とてもうれしかったです。

 

 


「また来たい」が一番の励みです

 

ワークショップを終えて、「家でも作ってみます」「ちょうどあまざけに興味があったんです」「酒饅頭がこんなにシンプルに作れるとは思わなかった」

——そんなお言葉をたくさんいただきました。

 

手造りは時間がかかります。失敗することもあります。それでもその過程に、お店では絶対に買えないものが詰まっている。

自分の手で、自分のペースで、ゆっくりと何かをつくる時間。

それが逆に、今の暮らしの中でなんだか贅沢なことに感じられて、そこに価値を見出してくれる人が確実に増えてきているのを感じています。

 

発酵は、きちんと向き合えば、ちゃんと応えてくれる。

そんな発酵の世界の入り口に、少しでも立っていただけたなら、開催した甲斐があったと思っています。

 

次回のワークショップも企画中です。「こんなものを作ってみたい」「あの発酵食品が気になる」というリクエストもお気軽にどうぞ。

みなさんと一緒に、手造りの楽しさを分かち合えることを楽しみにしています。

 

 


ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。